ジブリの秘密。宮崎駿さんの秘密。
久本塾で、みんなに伝えていこうとしていること。
どんなことを伝えるべきかの探求から
日々自分がやっていること。
なんとなくやっていること。
最近聞いた話などいろんなものがリンクする
ものごとの本質をつらぬくような話があったので
少し難解かもしれませんが
備忘録として書かせていただきます。
「コンテンツの秘密」
著者 ニコニコ動画創設者兼社長 川上量生さん より
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「クリエイターとは脳のなかのイメージを再現できる人」
※ジブリの鈴木プロデューサーに弟子入りをして学んだことより
「芸術は誇張である」という
よく聞く表現があります。
しかし、「芸術は現実の誇張」というのではなく
「芸術は脳の中のイメージの模倣」であり、
脳の中のイメージとは特徴の組み合わせなので
結果的に誇張になっているだけである。
こういう解釈のほうがしっくりくる。
人間は現実世界のイメージを脳の中に持っています。
それは現実世界の情報をそのままコピーしているのではなく
特徴だけを無意識に脳が抽出して組み合わせて
脳というスーパーコンピューターの中でイメージをつくっている。
コンテンツのクリエイターとは
脳の中にある「世界の特徴」を見つけ出して
再現する人なのです。
でも、脳の中からそれらを見つけ出すのは
簡単なことではありません。
それこそが創作の苦しみであり
苦しみの中で脳内から発見した
「世界の特徴」こそがコンテンツの神秘ではないか
芸術を生み出した人間が目指したものではないか
そう思ったのです。
宮崎駿監督は引退会見で
「アニメーションとは、”世界のひみつ”をのぞき見ること」
という言葉を残しております。
「風や、人の動きや、いろんな表情、体の筋肉の動きなどに
世界のひみつが隠されている、」
とも語っております。
アニメーションで
世界のひみつをのぞき見るとは、
脳の中にある「世界のひみつ」を見つけて
アニメーションで再現するということでしょう。
それは「アニメーション」という言葉を
コンテンツに置き換えても成立すると思うのです。
クリエイターの使命とは
「世界のひみつ」を見つけて
再現することなのです。
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いうのは簡単で実践はすごく難しいのですが
この人の脳の中のせかいの探究が
クリエイターであり編集者であり
デザイナーでありプロデューサーである
私たちにとってすごく重要なことだと
改めて思います。
人に楽しさを伝えたり。
喜びを伝えたり。
感動を伝えるのも。
同じ、
人の脳=人が喜びを感じる原理
を知らないとできない。
一般的に人は
感覚的にそれを行っているのかもしれませんが
それを起こそうとする私たちは
包丁の使い方。
鍋の使い方。
火の使い方。
醤油の使い方。
ダシのおいしい使い方を
素敵な食材の探し方
素敵な組み合わせの作りかた
を知ってなければ、
素敵な食材を調理して
素敵な料理にすることができません。