イタリア旅 ヴェネツィア編
「ヴェニスの商人」
そもそもイタリアというのは、まだできて100年ほどしか経っていない。ということを知っておかないとイタリアのことを語れない。紀元前700年から始まった巨大帝国のローマ帝国の没落が西暦300年くらいにありました。。。と、いう感じで偉そうに語りますが、私は歴史家でも詳しい人間でもありません。間違っておりましたら何卒ご了承ください。。。
ローマ帝国の話はまた詳しくしたいと思うのですが、ローマ人というのは、ユーモアで自由を愛して、すごく賢い。人間らしい生活をずっとしておりました。ローマ時代の長い繁栄が終わると、キリスト教全盛期の時代が始まります、ローマ時代とはうって変わって、質素、倹約、厳格、教会が偉い。そんなローマ時代とは真逆のような方向へ向いていきます。それが中世の時代、ヨーロッパ全体がそんな中にあって、異色の存在だったのが、このヴェネツィアという国。
イタリアは最近できた国で、イタリア半島の中は、それまで小さな国がたくさんある状態でした。ヴェネツィアは国として、西暦700年ごろから1000年も続きました。こんなに続いた国は世界トップクラスだそうです。しかも、共和制ということで、君主制ではなく、議会がありそこで政治のいろんなことが話あいによって決められていく体制が続いたそうです。
また、ヨーロッパの入口でもある地中海。アドリア海を牛耳っていたそうです。なぜかというと貿易と商売。塩、香辛料、絹、資材、などなど東から西へ。西から東へ様々なものを商売として動かしていたのが、このヴェネツィアの商人たち。経済も豊かだったそうです。
また、ヴェニスの商人というシェークスピアの作品にもあるように、法律がなによりも上の概念として統制されていたそうです。いわゆる法治国家。それはヨーロッパの中では異色の存在。君主でもキリスト教でもなく、法律が上。(もちろん汚職や収賄などいろいろあったとは思いますが、、)法のもとの平等。法律を守らなければ、偉い人も捕まるし、裁かれるということ。その概念があったことも、この時代においては異色。
この時代に、1000年も国が続いた理由は、おそらく商いが盛んに文化としてあったことと、共和制と法治国家なのではないかと私は思います。。(勝手な解釈ですが、いろんな国が亡びる理由は、政治の腐敗と貧困と戦争)あ、、あとヴェネツィア自体が、島の上につくられていて、他国からなかなか攻められにくかったというのもあるかと思います。
ただ、そんなヴェネツィアにもついに消滅の危機が訪れます。ナポレオンの登場です。1700年代に入りナポレオンの進出によりヴェネツィアは消滅します。また、アフリカ経由での新航路の発見に伴い、貿易の大半がオランドに取られてします。いわゆる東インド会社ですね。そんな栄枯衰退の話もとっても面白いものです。
つまり何が言いたかったと申しますと、この写真に写っている建物のほとんどは、700年代~1600年代につくられていたったということ。1000年級の建物が未だに、補修を繰り返されて使い続けられている場所ということになる。。日本では考えられないような時間の長さ。。。もちろん普通に住んでいる住民のかたもたくさんいる。イタリアの歴史的建造物の場所は法律で建て壊しの禁止や、外壁を増改築できない厳しいルールがあるので、しっかり歴史ある建物が守られている。
はあ~美しい場所だなって。。イタリアを旅するだけでは、説明のつかないこの装飾美のある不思議な街たち。その秘密は、歴史やそのときの時代背景を知ることで深く理解できてくるなあと、思う時間でした。ぜひ皆様もヨーロッパを旅するときは、時代背景やそのときの人々の気持ちなども知ってみるとより面白くなると思います。
話しはこのくらいに、ヴェネツィアでの写真を掲載させていただきます。
久本